清水信博

2005年7月3日

■三匹のコガネムシ

■パティオから駒
 

 
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 瓢箪から駒ではないが、ニフティの会議室で話し合っていて、世界でひとつしかないものが送られてきました。それがタイトルの三匹のコガネムシ。

 いきさつは、会議室に参加している、愛知県名古屋市に本社がある中部日本工業(株)の故水野道全社長との会話でした。

 中部日本工業は、プラスチック金型だけではなく、レーザーを使った光造形という最先端技術を持っています。また、世界初のグリーンレーザー(可視光線)による光造形装置も開発し、研究開発型企業として注目を浴びている企業です。

 その水野社長とパソコン通信の会議室で話していて、光造形は様々なものを加工できるというので、それでは「コガネムシは?」と聞いたところ、それは簡単だという。そこで「では、コガネムシの背中にマネジメントゲーム・戦略MQ会計で有名なMQ(粗利)という文字を背負わせるのは可能かと問いかけると、それも簡単だから作って送りましょうということになりました。

通信の会議室では、こういった冗談というか、普段のビジネスではできないような会話が可能になるのが面白いところです。

■ゴールドとブルーのコガネムシ
 
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 そんな会話から一ヶ月経った本日宅急便が届いた。

 送り主をみると中部日本工業とあるので、ワクワクしながら開封すると、ポリケースに大事に梱包された三匹のコガネムシが入っていました。

 残念なことに、コガネムシの手足が1、2本折れていましたが、これはそれほど細かい加工だったことがわかります。なにしろ実物をスキャンして忠実にレーザー加工するのだから型枠に金属を流すのとは訳が違います。

 早速、プラスチックの適当なケースに三匹ならべて説明書も貼って飾りましたが、事務員さんも大喜びで、手伝ってくれました。

 ちなみに、水野社長からの手紙の一部をご紹介しましょう。

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(説明書)

 X線CTで細かく輪切り(360度回転しての断層像)にして、それを再構成したボクセルデータをポリゴン化し、光造形用のSTLデータに変換し造形したものです。

 今回は、まさにパティオから駒ならぬ、パティオからコガネムシでしたが、水野社長には深く御礼を申し上げます。ありがとうございました。