清水信博
2018年4月20日
MGで習ったのは、「みんなで、ニコニコ金儲け」だった。
MG誕生後の1980年代に登場し、日本には16年間封印されていたTOC理論(制約条件の理論)は、当初物語風の小説(The Goal)という形をとった。
小説の主人公アレックスは恩師ジョナの何回にもおよぶ質問に答えながら、やがて「工場の真の目的は、現在から将来に向かって、お金を生み出すことだ」と気づく。
私は、このGOALを読んで、「これは、MGと全く同じ思想だ」と感じた。
どちらも、キャッシュフロー経営であり、直接原価であり、実際的科学的経営であり、人間主義であった。
MGもTOCも拝金主義ではない。
上っ面だけを見て、全く別物に見えるのは当人の理解度が低いだけのことである。だから拝金主義を唱える人間ほど拝金主義の素養があるかもしれない。
まず、キャッシュに善悪は無い。
キャッシュを稼ぐことにも善悪は無い。
稼いだキャッシュを正しく使うか、悪用するかで評価が変わるだけのことだ。
働く人間の側から見れば、常に赤字で、給与も少なく遅配であったり、ボーナスなど雀の涙のような貧弱な会社に忠誠心を抱けというのは無理な相談である。
空論とは、志は立派でも、報酬が無いことを言う。
今朝も「働き方改革」が叫ばれている。
お客様主義は、もはや当然のことである。
そのうえで、
金儲けは、MGで経営と会計と戦略を学び、未来計画立案と結果の評価ができるようになった。
TOCで、無理なく短時間で成果を上げ続ける「仕組みの構築」が可能になった。
今度は、この2つの武器を使って、社員満足度向上という分野に突き進むのが、真の働き方改革ではないだろうか。武器も持たずに突入するのは無策というものである。(終)
お客様主義
キャッシュ・フロー経営(お金儲け)
社員満足度
この3つは、どれを取り上げても、残り2つは必要条件であって、優劣をつけることに意味はない。
どれも大事なのだから。
そして自ら問いかけるのは、
何のために、MGをやってきたのか?
何のために、TOCをやってきたのか?
何のために、ラッカープランをやってきたのか?