清水信博

2018年4月20日

なぜ職業を決めてしまうのか?

なぜ高卒は現場で、大卒は営業や事務で一生を終えるのか?

じつに不思議なことですが、私の体験でも、現場の人間が営業職になることも、その逆も実に珍しいことでした。

営業マンに給料を20%多くするから、来期から現場作業員として働いてくれと言っても彼は嫌がります。
 

 
その逆も嫌がるのですが、現場の人間は、できれば華やかな仕事をという願望があったりします。慣れてないから手を挙げられないということもあります。
 

 

 
仕事の適正は、本人も分からないので、やってみなければ分かりません。高卒だから大卒だからということではないのですが、なぜか現場に入ったら一生現場でアチコチ配置転換はありますが定年を迎えます。
 

 

 
私は現場育ちなので、こうした現象を「おかしい?」と思っていました。社長の息子だったので社員教育の担当になりましたが、当時の仲間は現場なら現場で定年を迎えています。
 

 

 
現場・営業・事務・役員。
 

 
こういった仕事の中で、ほとんど移動がないままの中小零細企業は多いと思うのです。いえ、大企業なども多いと思います。
 

 

 
いまの社員教育は、現場なら現場で一生終えるという枠組みの中で「どうしたら貴方は我慢して仕事ができるか?」を話し合っているようにも見えます。
 

 

 
じゃあ、どうしたらいいんだという解決策ではなく、
 

 
「なぜ? 人の一生を決める職業を学歴だとか、最初の所属先で決めてしまうのか?」ということを疑問に思っただけです。