清水信博

2018年4月20日

一人当たりの数字

独立開業してから17年が経ちました。

決算の数字で私がとくに監視しているのは、「一人あたり」の数字です。

一人あたり売上高は、勢いは認めますが、成果測定にはなりません。

私が重視しているのは、「一人あたり粗利高(MQ)」と「一人あたり経常利益(G)」です。

その理由は、一人あたり粗利高(MQ)が、上昇傾向にないと、給料もボーナスも増やせないからです。

社員にとって最も大事な給与・賞与の源泉が増えていかなければ生活は豊かになりません。

もちろん、粗利高(MQ)が増えなければ会社も黒字になりません。

そして、一人あたりを追うのは「成長度合い」を監視しているからです。個人の実力が上がったのか、平行線なのかの判断は、一人あたりの数字に現れてきます。

総粗利高÷人数=一人粗利高(MQ)なので、個人攻撃ではなく全員の平均値で見ます。

個人別で出すよりも「平均値」の変化で組織全体の変化を捉えることができるからです。

もし何十年経っても、一人あたりの数値に変化がない、もしくは下降傾向にあるという会社は、人間は最後ですが、全ての事業、製品、市場、価格、組織などを見直す時に来ていると思います。

その理由は簡単で、「一人あたり粗利額が下がり続けている」というのは、いずれ人件費をダウンしなければならない事態が必ず訪れるからです。