清水信博
2018年4月20日
「経営の協力者たち」日本能率協会編
を、途中まで読んで感じたのが、企業のピラミッド構造についてであった。
企業ピラミッド構造の頂点に居るのが経営者であり、底辺には一般社員がいる。
上下関係は命令と服従もしくは従属関係にある。
たとえ経営者がそう思っていなくとも、経営者から離れたところでは幹部社員(リーダー)とその部下の関係において、命令と服従の関係は存在している。
部下は命令に背けば、評価が下がり、降格もしくは解雇といったことになるから本音は出さずに、それなりの行動をとる。
たまにはストライキといった行動に出ることもある。
こうしたピラミッド構造は、報酬額と見事なまでに比例している。経営者の報酬をトップとして、役員が続き、幹部社員がその下で、一般社員の報酬は最下位となっている。
命令と服従の関係は、報酬の上下関係と同じである。
だが、製品やサービスの付加価値は、一般社員が創り出し、リーダーは命令と指示のみで、付加価値の実際的な創出には関与していない。
私は独立して自営業時代には実際の給料は手にしてはいなかった。すべて妻に渡して小遣いをもらっていた。
株式会社になった時も同様だったが、しばらくして給料をもらうことになった時も社員より手取りは少なかった。
仕事の中味から考えるとおかしなことだが、不思議とそれでやっていた。
だが、社長の給料が最高額でなくやってきたことは、良かったと思う。
偶然だが、報酬のピラミッドと権力構造のピラミッドを逆転した実体験は得難いものがあったと、今になって思う。
私は昔のSONYのように、ソフトパワー研究所は「モルモット企業」だと思っている。モルモットのように実験企業体であって、それを楽しめる会社であればいい。
教育に関与する組織は、変化を楽しく受け止めることを理念としたい。