清水信博

2018年4月20日

景気はサインカーブ

私は、景気はサインカーブ(波形)のような形をしていると思っています。

景気は下がればやがて上向くし、上がればやがて下降線となるものです。下がりっぱなしもなければ、上がりっぱなしということもありません。

バブル絶頂期には「必ず下降する」と思ったし、バブル経済崩壊後には「必ず上向く」と思いました。その感覚は今でも変わりません。

■損益分岐点経営

MGでは損益分岐点比率を学びます。

すぐにこの好景気が崩壊するとは思いませんが、上がれば必ず下がるというサインカーブが景気の法則であると思っているので、私は来年PQ(売上)を3割ダウンしようと思っていることを参加者に伝えてきました。

それは、下向きにカーブが変わった瞬間の、「企業の耐える力」がどうかを考えてのことです。

損益分岐点経営の本来の意味は上昇期ではなく下降期です。

好景気だからといって効果がない投資をするつもりもなければ、うまい儲け話にものらない。いまいる人数と設備などを強化(筋肉質の経営)する時だと思っています。

そして「(今すぐ使える)キャッシュを蓄えておく時」であると考えています。

働き方改革も、私は損益分岐点比率Aランクの労働時間ととらえ、残業は最小に、しかし社員の収入は増える方策を頭を使って達成していく時だと思っています。

■サインカーブの特徴

景気はサインカーブと言いましたが。

サインカーブの頂点は、必ず比較的なだらかになります。

成長が鈍化するのが見極め時だと思いますし、その「なだらかな頂上」を過ぎた途端に転落する、という曲線を描きます。

そして、もし下降線(バブル崩壊など)になったら、誰よりも先に投資をして先んじる。その原資は前に溜めてあるものを使う。これがひとつの差別化(青チップ)になります。これは投資の時期(タイミング)をズラしての時間差による差別化ともいえます。