清水信博
2018年4月20日
儲からない会社が生産性を上げようとすると間違った方向に行く場合があります。
生産性を上げようと言うと、経営者や上司は、すぐにCDK(忠誠心、努力、根性)を求めます。
しかしながら、この三つを経営者にやってごらんと言うと、三日ももちません。すぐに投げ出してしまいます。
役員だろうが、上司だろうが、現場で「真面目に、休まず、忠誠心をもって仕事を続け」られるわけがありません。
この三つを続けようとすれば、「必ず誰かが犠牲に」なります。社員か、家族か、仕入先か、お客様か、本人か・・・。
生産性が上がらないのは、休まず真面目に愛社精神を持っていないからではありません。
それは勘違いです。
ようは、
ひたすら儲からない製品を作り、
儲からないお客様を相手に、
誰もいない市場に売りに行って、
価格を叩き合って自滅し、
勝手に不良在庫の山を築いて、
資金難で苦しんでいるだけのことです。
すべて自分の責任、経営者の責任である(意思決定)にも関わらず、それを社員に「生産性が低い」と叫んで責任転嫁しているにすぎません。
ですから、生産性を上げようとするならば、さらに大汗をかいて無駄な努力を重ねるのではなく、普通の力で十分な成果を上げる方法、組み合わせ、などを考えることが正しいやり方です。
そうでなければ、私達は年々生産性をあげるためには、寝る間も惜しんで会社で働くしかなくなります。
そんな人生は最悪です。
そうならない為に、私達は賢い仕事のやり方、豊かな人生をすごそうとして、各所で「学んでいる」のではないでしょうか。
まさにそれは、有名大学に入って大企業に勤めてというための知識量を増やすのではなく、「活きた智慧」を身につけていきたいということでしょう。
知識社会の入り口に立つということは、そういうことだと私は思います。知識こそ量ではなく質が大事です。