清水信博
2019年2月2日
仕事を断ることができないリーダーは最悪の事態を招く。
製造業などで、もうこれ以上入らない、満杯であるといったときに、長年のお客様から急ぎの仕事が入った。
この仕事は受けるべきかどうかと判断を迫られる時がある。
答えは「断ればいい」。
物理的にできもしないことを、なんとかやろうという精神論は立派だが、すぐに破綻する。たいがい他のお客様に納期割れという迷惑をかけるか、最後になってできませんといって怒鳴られるか。社員を怒らせてしまうかのいずれかだろう。
物理的にできないものを、できるというのは日本人の悪い癖で、太平洋戦争末期の頭の悪い上層部がそうだった。おかげで何万人も亡くなってしまった。
リーダーがバカだと下の者が苦しむのはいつの時代も同じ。
物理的にできないのであれば、できないという事をお客様に伝えて、他社を紹介したり、納期調整をするという方法を「最初に」考えるというのが正しい交渉。
言いにくいことは最初に言ったほうが、後になって楽になる。
先憂後楽だ。
なんでもかんでも、安請け合いしていると、投入過剰になって、やがてはTOCゲームのように、生産リードタイムが急上昇して儲からないし、顧客満足度は急下降。
まったく儲からない会社になってしまう。
できないことは、できないのです。