清水信博

2020年3月17日

業界観察

政府の出している統計によると、教育サービス等の産業の社員数平均は11人とある。もちろん学校もあれば社員研修会社も学習塾もある。そんな中で、周囲を見渡しても、私のようなセミナー屋は、1人会社が99%を占めているような気がする。
 
 

そこで自社の成長路線を考えた時に、1%の過密市場に参入していくか、このままの路線で行くかを考えなければならない。もちろん拡大路線をたどって○○○研究所、○○経営、○○なんとかといった大企業(この業界では)を目指す方向もある。
 
 

ところがこの業界は、社員が何百人いようがカリスマ性をもった1人の人間で付加価値が決まる。その1人が倒れると途端に顧客離れが起こる。
 
その意味で言えば何百人いても個人商店と変わらないという性格をもっている業界でもある。これは知識社会の特性でもある。
 
 

一年ほど前に景気は上向きだが、これからは下がることも考えて・・・と言ってきた。
 
景気上昇と下降はサインカーブのように繰り返す。
 
頭のいい経営者ならば知っていること。
 
無限に上昇はしない、無限に下降はしない。
 
 

社員教育会社は設備投資はほとんど無いので、固定費は人件費が大半を占める。そうなると、どのくらいの人数でこれから行くのかといううことは最重要問題になる。
 
勢いだけでは決められない。
 
経営理念と経営の方向性、採算度合いなどを考慮しなければならない時が必ずくる。
 
 

私は若い時にこれで失敗した。
 
当時は勢いだけで固定費が増大し、歯止めが効かなかった。
 
もちろん未来計画などは絵に描いた餅に過ぎなかった。
 
あの当時は業界のことも知らなかった。
 
無知であることは無謀を許されても、最後まで面倒をみてくれることは無いということを知った。
 
独立した時に「これじゃ、ダメだなぁ」と痛感したものだ。