清水信博

2020年7月22日

高い目標

P.F.ドラッカーが言っている高い目標について考えてみる。

①高い目標はリスク軽減。

 通常、目標より実績のほうが低くなる傾向がある。そのために少し高い目標設定は実際的だといえる。また何らかのリスクに対応するための利益Bufferと見ることもできる。

②高い目標は、現在いる社員のベースアップと、増員する新人の給与の両方の増額を見込んでいる。

③必要利益を超過したものについては、企業の取り分(企業分配率)と社員の取り分(比例分配率)によって分けられ、両者が潤う原資となる。いわゆる未来費用となる。

④また高い目標を達成すれば納税も増えることになる。

こうして、国と企業と社員の三者もしくは関係者も潤う。

高い目標は、社員を支配したり、高いノルマを与えることではない。

リスクを軽く受け止め、豊かさをもたらすものである。

この高い目標設定の真意を知らずに、ひたすら高みを目指すことは企業の肥大化と殺伐とした人間関係を産むことにもなる。

ここでTOC理論を加えるならば、より高い目標達成は、これまでは長時間労働と大量生産方式による「チカラづくの運営」によって達成されてきた。

仕事と生活は多少向上したとしても、そこに見られるものは家庭の犠牲であった。

これを仕事も人生も家庭も両立していこうとするばらば、「仕組み革命」で逆転していかなければならない。

労働時間は半分に、生産量も半分に、しかしながら目標達成は軽々と。

このような劇的な改革をしていく。

それも特別な投資や、無理などせず実現していく。

そういうものがTOC革命であり、新時代の高い目標達成のスタイルだと私は考えている。