top of page

ナンバーワンとオンリーワン

  • 執筆者の写真: 清水信博
    清水信博
  • 2020年3月18日
  • 読了時間: 2分

ナンバーワンは独占的、他を蹴散らすというイメージがあります。 一方、オンリーワンは独自のものをというイメージでナンバーワンからみると優しさがただよいます。   しかしながら私は、オンリーワンとは、細かく区切られたエリアの中でのナンバーワンということだと思います。棲み分けた中でのナンバーワンといっても構いません。 相撲の土俵でいえば、土俵を細かく区切って一人しか入れないような市場を形成した中では、たしかにオンリーワン(唯一、一人)です。   ナンバーワンはプロレスでいうところの「バトルロイヤル」です。 リングに上がった相手は全て敵。最後まで倒されずに残ったものが勝者というイメージがあります。 ところが細分化された市場で唯一人であれば、バトルロイヤルで残った最後の一人と同じ状況になります。    

■市場の捉え方で変わる    そこで、オンリーワンは、市場や商品の細分化、市場のレベル等を「探す」ということが重要になります。我一人の土俵探しです。 しかしオンリーワンも儲かることが相手に知れ渡れば、やがて新規参入が増え、ナンバーワンの争いになります。   そうなるとオンリーワンの戦略も全ての分野で独自性を発揮することは不可能なので、特定分野に限られ、他のほとんどはナンバーワン争いとなります。  

  ■全てを最適化してはならない   製品MIX、市場MIXといった考え方の根本にあるもの。 それは「全ての製品や市場で均等に儲けようという考え方は誤りである」ということです。 儲かるものがあれば、儲からないものもあるのが当たり前。   そこで、そもそも資源がない中小零細企業は、どの資源に力を投入するか。集中するかで全てが決まってきます。 同様に、どの分野でナンバーワンになるかという箇所を見間違えると力を分散することになります。 オンリーワンも間違って追及すると、全ての製品や市場が均等に「そこそこしか儲からないもの」になりかねません。   孫子の兵法の「戦わずして勝つ」という極意は、やたら無益な戦いは挑んでも損ばかりで益はない。しかし敵に攻め込まれて、ただ降参するのは間違いで、挑まれたら必ず勝つ算段を用意しておけ、というのが孫子の兵法です。   最初から負けることは考えていないし、好戦的でもありません。 このことを良く理解していなければ、孫子の兵法は「奇略だ、謀略だ」という軽はずみな結論を出してしまいます。   だからナンバーワンが悪いわけではありません。 オンリーワンだけが良いということでもありません。

 
 
 

最新記事

すべて表示
働く

経営者になり、経営者を辞めて思ったことは、 スゴロクのようなものだということでした。 会社に勤めていくつもの仕事を経験して役職が上がり、 やがて経営者となって引退。 そのとき私は「いち社員」に戻ろうと思いました。 またスゴロクの最初から働いてみようと。...

 
 
 
教えられたこと・学ぶこと・できること

■MGとTOCの決定的な違いは何か? MGはゲームとして完成されたものなので、ゲームやMQ会計、MX会計を何度も体験していくことで、学び・納得し・現実に活用していく「パターン」が見事に出来上がっていることです。つまりMG研修はそのもので完結しています。...

 
 
 
経営者の器

経営者の器が大きければ それに見合った規模になればいいし、 器が小さければ 小さいままでやっていけばいい。 そういうことだと思います。 だから私はマイクロ企業のままでいくし、 それでいいと思っています。 悲劇は、 器の小さいものが大規模の舵取りを...

 
 
 

Kommentarer


bottom of page