価値観を変えようと叫んでいるのだが、その前に「世の中は、すでに変わってしまって」いた。
経営に携わる者にとって、価値観とは「世の中に従属する」ものであるといえる。
世の中とは一般大衆であり庶民を意味する。
企業のほとんどの顧客は一般大衆であるのだから、お客様第一主義とは、その声(wants,needs)に従う(従属)ことであるということになる。
もし世の中に従属せずに経営を行うということならば、それも意思決定である。ただし、世の中に受け入れられないものを作った後には、それを販売し世の中に認められる活動を行なって企業存続を図らねばならないことは言うまでもない。
では、何でもかんでも従属すれば良いかというと、振り回されて倒産するのもよくない。
ここが「従属」の面倒なところである。
なんでも白黒つけろとか、意思決定は100対ゼロといった極端な思考では問題は解決できない。
例えば従属は7割で、自分の価値観は3割でというくらい白黒ではなくグレーゾーンというか、中道を行くような考え方は日本人が得意な思考方法だ。
価値観という言葉じたいが曖昧なイメージならば、こちらも対処方法が曖昧であっても構わない。
ただし主流は、お客様第一主義でいくというのが大事だとは思います。