■MGとTOCの決定的な違いは何か?
MGはゲームとして完成されたものなので、ゲームやMQ会計、MX会計を何度も体験していくことで、学び・納得し・現実に活用していく「パターン」が見事に出来上がっていることです。つまりMG研修はそのもので完結しています。
一方、TOC研修はMGほどゲーム的完成度は高くはありません。しかしながら「コンサルティング的要素」については、TOC研修の方が多くなる傾向があり、現実での展開に関する相談は常について回ります。
ですからTOC理論やインストラクターを志す方は、「様々な業種や企業、問題などと真摯に向かい合う姿勢」が必要になります。
ここから逃げていては真のTOCインストラクターにはなれないと言うのは、ひっきりなしに相談が来るからです。
相手は企業経営者や幹部社員などが多くなるでしょう。
そうなると、インストラクターはTOC理論の知識だけでは不足です。
少なくとも、経営学、会計学、人間学、戦略戦術論、心理学などは、一応は学んでいたほうが良いですし、やがては必要になってきます。
■きっかけとなった一言
私がMGを知って学び始めたのは30歳でした。
何も知らない私がMGのインストラクターを志した時に、当時は厳しかった(?)西先生から「君は少なくともドラッカーの現代の経営(上下)くらいは読んでおいたほうがいい」と言われ、その年の夏はすべての時間を読書にあてました。
その後、ドラッカーの書籍はすべて読みました。
アルビントフラーの「第三の波」が良いと言えばそれを読み。
ガルブレイスの「満足の時代」や吉川英治の三国志、孫子の兵法も。
読む本は必ず原点のものだけ。
そこから離れた支流や流行本の類は一切読みません。
私とって、それらは時間の無駄でしかなかった。
そして15年。
30歳の何もしらない若造が偉そうにMGのインストラクターをやって、「はい、300円取れ!」とやっていたら50歳を過ぎても経営者から相談など来なかったでしょう。
ましてや仕事はゼロになっていたと思います。
私の分岐点、転機は30数歳の「君は少なくとも~」という、「ひと言」でした。それがなければ、今のTOC研修は生まれていません。
この歳になっても、まだ分かったとは思っていません。
勉強をして成果が出るにはだいぶ時間がかかります。
しかしながら自分の決めた道を進むことを決意したならば、それに必要なものは自らに課していくことは必要だと思います。