全体最適化とは、決算書に現れる。
部分最適化とは、決算書に変化が現れないものをいう。
もちろん、良い数字が現るということである。
だが、月次であろうが四半期であろうが年次であろうとも、決算作成には少し時間がかかる。だから打った手がどうであったかの検証には手間取る。
そこで、
出荷レベルでの製造スピードは速くなったのか(生産リードタイム)。原材料調達スピードはどうか、流通スピードはどう変化したのかを測定するという代案を試みる。
もしくは、定時間での生産量はどう変化したのか。
残業は減少したのか。
といったもので仮測定をすることもある。
かなり楽に仕事が流れるようになったという感覚的なものも加わることはある。
これらは数日~一週間ないしは二週間程度の仮測定である。
つまり月次決算が出るまでの仮測定ということになる。
これらの測定方法で効果があれば、それは間違いではない。
ただし、やはり本当の成果は「決算書の数値」に現れる。
そこに表れてこないというのであれば、それはまだ全体最適化になってはいないということだ。
ただし、決算書が全部原価計算(FC)ならば、正しい全体最適化は数値に現れるどころか逆に悪化したと表現され、誤った判断を経営者は下すことになる。。
正しくは、全体最適化とは直接原価計算を使った管理会計のもとに表現されたものに限定される。
私が言いたいのは、部分最適化や全体最適化という言葉も、やはり数値による測定が必須であるということだ。それは貴方の会社独自の線引や範囲付で構わないが、どのような数値になった時点をもって全体最適化達成というのかは明らかにしておいたほうが良い。
例えば、「前年平均数値を130%超えた時には全体最適化を達成
した」と言おうというように。
MGでは優良企業はfm比率60~79%のAランクという。
このように優良企業の定義も数値でランキングという文字で表現をすることで社員全員がイメージできる。
ならば、全体最適化についても同じことがいえると思う。
貴方は貴方の会社は、何をもって、本当に変わったと言い切れるのか? というのが全体最適化という曖昧な言葉に付加されなければならない。