• 清水信博

研究開発は利便性追求ではない


二十代の頃、一貫生産加工方式の治具工具、スケールなどを作った時は一気に生産性を十倍に高めた。その生産システムはデジタル化前夜までの20年間に渡って活躍した。 また、新商品開発は15年間主役商品として粗利獲得に貢献。 TOC研修は、開発後すでに17年経っている。 最長のものは35年になった。 私が開発すると、ロングライフ(長寿命)になる傾向がある。 当時の同僚も研究開発をするが、たいてい短命で終わる。 なぜだろうかと考えてみると、私は「これは、おかしい。違うんじゃないだろうか?」というのが先にきて開発を進めるからだと思う。 何か目新しいものを作ろうと開発に挑む人は多いけれども、私は「この業界はこう言ってるけれど、もっと広い外界から見たら、そうは言えないんじゃないだろうか」と思ったものを手がけてきた。 もしくは、「なぜ、これが正しいといえるのか?」と疑問に思ったものを形にしてきた。 ただ単に反対を唱えれば、研究開発が進むという人もいるが、研究開発はそう簡単なことではない。自分自身が納得がいかないという個人的な疑問が研究開発のバネになっていた。 最初から良いものを作ろうとも思わない。

また利便性の追求も考えてはいない。

利便性の追求は改善屋にまかせておけば良いからだ。 研究開発が、短命であるか長命であるかは、根本的な疑問から発しているかどうかだ。それを観察眼と呼ぶ人もいるが、私は誰もがもっている「なぜ?」という疑問を大事にすることだと思っている。


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