粗利=粗利益であるが、それは付加価値のことである。 そうなると、じつにおかしい事が分かる。 何がおかしい事かというと、企業は利益を追求するだけではないと言う人は、その利益(利益も6種類あるが)、もし粗利という意味であれば、発言が矛盾してくる。 企業は「付加価値」の追求であるというと、なるほどと頷く人がいるが、粗”利益"(売上総利益)の正体は「付加価値」なのである。 そうなると、「企業は利益ではない」という人は、「企業は付加価値を生むことが目的ではない」と言ってる事と変わらないことになってしまう。 さあ困った。 本当は「企業は自分一人だけが儲かっていれば良いということではない」と言いたいのだろうが、「利益」という言葉を安易に使ったがために馬脚を現してしまった。 これは利益という言葉を蔑視したがために、本来の意味を調べなかったツケである。 経常利益とは、固定費を超えた「付加価値」に過ぎない。 つまり、利益の正体は付加価値なのであって、分岐点を超えた瞬間にその姓名を変えたに過ぎない。
清水信博