清水信博

2018年4月20日

働き方改革

働き方改革は、結局は「短時間でいまと同じ成果を上げよう」ということだ。
 

 

 
福井の谷川俊太郎さんがブログに書いていたが、
 

 
10時間で100の成果があるものを、8時間でやれとなると、100÷8時間だから、1.25倍頑張らなければならない。
 

 

 
いまでもやっと100の成果なのに、残業もせずに25%アップするのは到底ムリだという声が出るのは当然のことである。
 

 
では止めるのか?
 

 

 
いやいや、25%アップを実現するには、努力だけでは無理がある。

価格上昇という方法や、仕入れ値を下げる交渉をするとか、無駄な経費を見直すという手もある。
 

 
だが、それをやったとしても25%アップに手が届かないことのほうが多いのではないだろうか?
 

 

 
そこで、ミックスの問題が「ここで」必要となるのである。
 

 
製造であれば製造ミックスであり、販売であれば販売ミックス、マーケット・ミックスもある。

ともかく単品で考えているうちは、25%アップの問題は解けない。解けなければ短絡的なリーダーは、「ともかく売上をあげろ!」と叫ぶことしか知らない。

これでは第二次世界大戦末期の無能な参謀と同じである。
 

 

 
TOC研修の有名な製造問題は製造ミックスの解き方であった。
 

 
MGの販売ミックスの事例は参加者はご存知のとおりである。
 

 
事業ミックスやマーケティングミックスについては、まだ知られてはいない。
 

 

 
いずれにしても、25%アップという無理難題を、「できない」で終わらせたら知的ワーカーとはいえない。
 

 
そして、これまで学んだことを現実に活かすことこそが、本当に学んだと言えることである。
 

 
その意味で、この働き方改革は、じつに魅力的なテーマであると私は言いたい。