二百三高地

昨日、TVで三時間の超大作「二百三高地」をやっていたので見始めた。 大連に行った時に、日本人は入れないという二百三高地の門をすんなりと通って、山頂に行ったことがある。 そこから眺めた旅順港は、はるか遠く霞んで見えた。 大砲や機関銃、なぜかロケットまであって、看板には日本と戦ったという内容も書いてあった。もちろん日本を良く言うわけはない。 だから、三時間の映画はどうなのかと見たが、あまり得るものは無かった。結局、乃木稀典と児玉源太郎を美化したような内容に終始していた。 戦争シーンは圧巻だったものの、無能な参謀のもとで多くの人が亡くなっていくのは悲惨なものだった。 日本もロシアも同じ人間として戦争とは悲惨な事実しか産まない。 その中で私が感動したのは、牛若というヤクザが草原で乃木稀典と会ってタバコをもらうシーンだった。 牛若は「俺たちは、どうせ使い捨ての人間だから・・・」と言った言葉がとても印象的だった。その後の恋愛シーンよりも何よりも、その言葉が耳に残った。 参謀本部といえばエリート集団なのだろうが、現場には赴かず、兵隊が凍えて戦っている中、自分たちはダルマストーブで暖をとっている。そして言うのは「弾薬がないから、俺達は戦えない。司令部は海軍は何をやっているのだ」と他人批判ばかり。 ちなみに二百三高地攻略は、戦闘が始まった初期の段階で参謀長に意見具申している。だがその意見は一笑に付され消えていく。やがて正面突破も三度に渡って全滅し、最後となった時に児玉源太郎が乃木希典に二百三高地攻略を言い渡す。 企業もよく似ている。 社員が良い提案をしているにも関わらず、上層部が握りつぶす。そし

教えられたこと・学ぶこと・できること

■MGとTOCの決定的な違いは何か? MGはゲームとして完成されたものなので、ゲームやMQ会計、MX会計を何度も体験していくことで、学び・納得し・現実に活用していく「パターン」が見事に出来上がっていることです。つまりMG研修はそのもので完結しています。 一方、TOC研修はMGほどゲーム的完成度は高くはありません。しかしながら「コンサルティング的要素」については、TOC研修の方が多くなる傾向があり、現実での展開に関する相談は常について回ります。 ですからTOC理論やインストラクターを志す方は、「様々な業種や企業、問題などと真摯に向かい合う姿勢」が必要になります。 ここから逃げていては真のTOCインストラクターにはなれないと言うのは、ひっきりなしに相談が来るからです。 相手は企業経営者や幹部社員などが多くなるでしょう。 そうなると、インストラクターはTOC理論の知識だけでは不足です。 少なくとも、経営学、会計学、人間学、戦略戦術論、心理学などは、一応は学んでいたほうが良いですし、やがては必要になってきます。 ■きっかけとなった一言 私がMGを知って学び始めたのは30歳でした。 何も知らない私がMGのインストラクターを志した時に、当時は厳しかった(?)西先生から「君は少なくともドラッカーの現代の経営(上下)くらいは読んでおいたほうがいい」と言われ、その年の夏はすべての時間を読書にあてました。 その後、ドラッカーの書籍はすべて読みました。 アルビントフラーの「第三の波」が良いと言えばそれを読み。 ガルブレイスの「満足の時代」や吉川英治の三国志、孫子の兵法も。 読む本は必ず原点のものだけ

意思決定

■DoNothing ----------------------- 何よりもまず「何もしないこと」が最初にくる。 DoNothingが「もったいない」と思うのはゲーム上のことであって、実際の経営では、「ひと呼吸置く」為にDoNothingは必要なのである。 あわてて、急いで、あおられての意思決定は、大概間違ったものになる。少し熟考する時間がリーダーには必要である。 電光石火のごとく動くリーダーは、何でもかんでも自分で意思決定はしないし、あんがい余裕を持って動いているものである。だが傍からみると「凄い速度で動いている」と見える。 一方、何でもかんでも早くと意思決定をしているリーダーは、案外速度は遅い。 部下が何か言ってきたら、「それは、いいなぁ」と言うが、やるかどうかは言わない。やるかどうかは、少し時間をかけて検討するのが正しい。 部下が言ってきた時は、当人は頭が熱くなっているので、少し冷ましてやると、「案外、いいアイデアでないかも?」となることもある。頭がクールでないと正しい判断はできない。 ■廃棄 --------- 最もリスクが小さい改善は「廃棄」である。 どうして、こんなに効果があって、リスクが小さく、費用がかからないものを経営者は真っ先にやらないのだろうか? だいたい、リスクが大きく、効果が不明で、お金ばかりかかる「派手な」改善をやりたがる。だから儲からないのだ。 廃棄はモノも情報も、事業もプロジェクトも、思考も全てに関わってくる。 人間よりも大事なものなどないのであるから、儲からない事業や、いつまでやっても成果のないプロジェクトなどは真っ先に切り捨てるのが正しい。

■中国でTOC

2004年12月初旬、私としては初のTOC公開研修を開催することになりました。 理由は、これまでは企業や各種団体で開催してきましたが、そろそろ最も深いところまで公表したほうがいいのではないかと思ったからです。 なお、この公開コースでは、世界初となると思いますが、TOCのゲーム決算をマトリックス会計表(西順一郎氏開発)で行います。 これにより、TOCで最も弱かった会計の部分を最強のMX会計で補強することができます。 しかもMX会計ならば、B/S、P/Lはおろかキャッシュフローまで、全てを手のひらの上で掌握できるし、シミュレーションも可能になるわけで、MG経験者にとって、これほどの朗報はないはずです。 また最近は近畿大学教授であり、日本OR学会の権藤元先生ともメールでやりとりをしていて、LP(線形計画法)普及のために初心者にも分かるLPモデルの開発も進めています。 このLPモデルは、TOCとも重要な関連性があって、利益最大化に関しては新たな境地を開くものと期待しています。早ければ、来年2月のMGフェスティバル(MGの誕生日)で全国のMGマン相手に公開する予定です。 ■中国でのTOC研修 さて、そのような面白いことがはじまっているところへ、もうひとつ面白い話が出てきました。それは私のTOCゲームならびに決算等を中国でやったという話です。 日本に本社のあるC社の上海支店に勤務する横山浩二君は、当初MGに興味を持ち、西研究所主催のMGに参加。しばらくしてTOCを知り猛烈に勉強。ついには九州でのTOC研修会まで空路参加するほど熱心な戦略マンです。 彼はその研修会で私の講義をテープに録音し、

■シンプル is unbelievable ?

私は2001年からTOC(制約条件の理論)を研究し、様々な企業でTOC理論を指導してきましたが、その中で言えることは、「あまりにもシンプルな理論だからこそ信じられない。そして企業には導入されにくい」ということです。 最近は、TOC理論もS-DBR理論(よりシンプルなDBR理論)のほうが実際的なので企業に紹介しますが、これは更にシンプル(すぎる?!)ので、企業担当者は「そんなことでいいのか」とある種疑いの目で見ることもあります。 例えば製造業ですと数千万もする生産管理ソフトを使って、全工程を調べて、毎日生産指示書を作成しながら実績と比較することでうまくいくだろうと思っています。 ところが管理するポイントが多くなればなるほど煩雑になり、不確実性が増しますから、毎日のように計画の修正との戦いになります。やがて管理担当者は現場は思い通りに動かないことでノイローゼになったり、なかばあきらめたり、無計画の投入になったりすることもよく起こります。 ■管理ポイントが多すぎるから煩雑になるのであれば、管理ポイントを3~せいぜい5箇所にすれば良いということを納得しないと、煩雑さから抜け出すことはできません。 ■では、どこを管理ポイントとするか? コンピュータ同様、InputとOutputとブラックボックスです。ブラックボックスとは制約資源を意味していますが、それは数箇所ある場合もあるので、せいぜい5箇所が上限です。 ■とにかく納期に間に合えば良い これも荒っぽい言い方ですが、とにかく納期に間に合えば良いのだから、それを実行するための詳細な計画に、こだわりすぎることはありません。計画が目的ではなく実

仕事は不安解消の為ではない・・・

2001年に独立した時は本当にお金が無かった。にもかかわらず事務所を借りようと思った時に、妻に「裏庭に子供部屋を建てて、そこを事務所にしたらと言われ、渋々10年間1坪の事務所に道具を入れて机一つで開業したものです。 でも、その一言で10年間やって何とか暮らせるようになり、2011年には新築することができたわけですから、ベテラン経営者だと威張っていても、奥さんのほうが大したものです。 ”入るを図り、出を制する”ということ知ったのは還暦後でした。 当時は、カレンダーに空白があると心配で、なんとか空白を埋めて、真っ黒になると安心していたのですが、予定が満杯になっても、ちっとも儲かりません。出張漬けで、深夜に帰ってまた早朝出発なので、家族との会話も少なくなります。 給料を入れておけば何とかなるだろうという想いで奔走しているのが男ですが、かなりいろいろなものを犠牲にしていました。 しばらく動き回っていると、2006年には胃潰瘍で出血。緊急入院で生死をさまよい、2011年には大腸ポリープの手術でガン宣告を受けて生還。仕事づくめで何年に一度かは倒れてを繰り返していました。 大きく変わったのは2012年頃からでした。 事業を変えて、カレンダーにも空白が入ってくると逆に経営は良くなってきました。家族と関わる時間も増えたし、時間的心理的余裕も以前とは比べ物になりません。 カレンダーを真っ黒にして、どんな仕事でも受けていたときは、”不安”が心を支配していたからです。仕事が無くなると困る、だからある仕事は何でも入れて、カレンダーが真っ黒になると”安心”する。そこには利益がどうこうということはありません

生死

よく生きることは常に話し合われるが、 誰も逃れることができない死については 話すことさえ忌み嫌われる。 だが生死は一対であって、 死と真剣に向き合わなければ、 本当の人生にならないと私は思う。

TOCの実践

森本君が偉いのは、僕が言った通りに実践していること。 現場で、共に悩み、共に考え、共に歩むこと。 私は、成功事例の数で評価します。 テクニックではない、実践と成功事例がTOC。 TOCは実学です。 そして、現場の何も知らない人が、「その訳」を知って、自分で改革を進めていくこと。 つまり自主性を育むこと。 それが真のTOCです。 テクニックに走ったTOCや、高所から教えを垂れるTOCは、 「醜いTOC」であることを知らねばなりません。

日々是創造、ときどき休む

西先生から頂いた書籍に書いてあった言葉だ。 TOCでは継続的改善という言葉もある。 ふと思ったのは、世の中によくある名言などは、良い意味であっても多少は疲れる。 そこで「日々是創造、ときどき休む」としたら良いのでは?と思った。やはり人間、ときどきは休んだほうがいい。 いつもいつも突っ走ってばかりでは疲れるし、何のために生きているのかも経営しているのかも分からなくなってしまう。 ときどきは立ち止まって「ひと息」いれることも大事だし、名言だけどそれに押しつぶされることもなくなるだろう。 そこで、「継続的改善、ときどき休む」もいい。 家庭内なら、環境整備、ときどき休む。 もいいかもしれない。 仕事、ときどき休む。 これもいい。 ともかく「何々を続けることが・・・」という教条主義に陥るとろくなことはない。 ときどきは休むことがあるからこそ、続けることができる。

働き方改革

働き方改革は、結局は「短時間でいまと同じ成果を上げよう」ということだ。 福井の谷川俊太郎さんがブログに書いていたが、 10時間で100の成果があるものを、8時間でやれとなると、100÷8時間だから、1.25倍頑張らなければならない。 いまでもやっと100の成果なのに、残業もせずに25%アップするのは到底ムリだという声が出るのは当然のことである。 では止めるのか? いやいや、25%アップを実現するには、努力だけでは無理がある。 価格上昇という方法や、仕入れ値を下げる交渉をするとか、無駄な経費を見直すという手もある。 だが、それをやったとしても25%アップに手が届かないことのほうが多いのではないだろうか? そこで、ミックスの問題が「ここで」必要となるのである。 製造であれば製造ミックスであり、販売であれば販売ミックス、マーケット・ミックスもある。 ともかく単品で考えているうちは、25%アップの問題は解けない。解けなければ短絡的なリーダーは、「ともかく売上をあげろ!」と叫ぶことしか知らない。 これでは第二次世界大戦末期の無能な参謀と同じである。 TOC研修の有名な製造問題は製造ミックスの解き方であった。 MGの販売ミックスの事例は参加者はご存知のとおりである。 事業ミックスやマーケティングミックスについては、まだ知られてはいない。 いずれにしても、25%アップという無理難題を、「できない」で終わらせたら知的ワーカーとはいえない。 そして、これまで学んだことを現実に活かすことこそが、本当に学んだと言えることである。 その意味で、この働

経営者の凄さ

印刷物を頼んだ担当者と最終打ち合わせをして二週間。 連絡がないので、こちらからメールしたところ出張なので別の営業が届けるとのこと。 届いたものを確認して、印刷会社の社長に御礼の電話をしたら、すぐに御礼の葉書が届いた。 「こちらから御礼をすべきところ、早々にご連絡下さり誠にありがとうございました。~~」 経営者の凄さは、こういった「配慮」や「お客様の心」を感じ取れるところに表れる。 担当者からは何のメールも来ていない。 ただ仕事をこなして納品したから良いだろうということでは二流営業マン。 こうした人間はお客様に嫌われなくても、好かれることもない。 同じ製品であるにも関わらず、良い成績を残す者と、ありきたりの成績で終わる者との「差」は、こういったところにあらわれる。 つまり「最後を綺麗に終えることができるか」、「散らかしたままで終えるのか」の差が、次の取引に影響するということを 知らない者は良い成績を創ることはできない。 私はいつも経営者には厳しい意見を言ってるが、経営者の凄さも言っておきたい。 それは高所から眺めて、様々なことに気遣いをしているのが経営者であるということだ。 社員はとくに幹部社員は、このあたりのことを良く見習い、学んで実践してほしい。

不安が上限を決定している

通常、企業が必要とする利益よりも、実際に達成された利益のほうが少ないものだ。 だから高い目標を設定するということもいえるわけだが、その高い目標すらも超える実績を達成した暁には、経営者はどのように振る舞うのか?。 ここは「カーテンの裏側」で内密に配分が決定されるのが普通のパターンである。 また企業が拡大していった先にあるのは、企業分割であり細胞分裂のような形をとることになる。いち生命体としての企業がどこまでも膨張することはない。 そうなると「分社」という形での分割になるかもしれないが、その分社の元祖は太陽工業グループの総帥であった故・酒井邦恭氏であり、著書は有名である。(著書の分社は世界中に翻訳されている) 私も銀座のオフィスに伺って、ずいぶん話をさせていただき新潟までいらしたこともあった。 その分社の最も大切な肝は、「経営権、経理権、人事権」の三つだという。 よくあるのは、経営権はまかせて、金庫もまかせたが、人事は本社が握るというパターンである。もしくは経営は任せても金庫と人事は任せないというパターンも多い。 これではライオンは育たない。 借りてきた猫のような経営者しか育たない。 分社の狙いは、本体に挑みかかってくるライオンのような猛者である。だから千尋の谷に落としても這い上がってくる者でなければ任せることはできないし、歯向かってくる者を許す度量が親になければ真の分社などできはしない。 と酒井氏は説いて、数十社の分社を育ててきた。 では、他の分社は、なぜ任せることができないのか? その理由は「不安」が心の底に根付いているからだと私

廃棄が先

今やるべき仕事を選別するよりも、今やらなくてよい仕事を取り除くことが、初期のDBR理論におけるボトルネックの活用と全く同じ意味であることが分かれば、TOC理論は「たった一つの方程式で全てを解こうとしている」ことに気づく。 今やるべき仕事、手元に残す仕事、優先順位を考えると、やたらと無駄な時間を使ってしまう。 「捨て去ること、廃棄」が先に来るのは、環境整備も同様だ。 そして、最後に手元に残ったものは、こんなにも少ない仕事か、と驚くだろう。 だが、本当に重要であるものは ”限りなく少ないもの”である。 貴重な宝石が極めて少なく滅多に見かけないように、真のリーダーにとって本当に重要なものは実は「わずか」しかない。 人の上に立つ者ほど、この貴重な少ないものの意思決定や仕事を、間違いなくスピーディにこなすことが大事だ。 それこそが、真のリーダーの要件である。 だから、余計なものに、あくせくしている者は、まだ真のリーダーになってはいないといえる。 ところが、新人は、最初は量をこなすことを自分に課したほうが良い。 新人も、いずれ経験を重ねてきたら、次は量だけでなく質に目を向けよう。 それが仕事を覚える順番であり、給料が高くなるということだから、人の上に立つということだから。 最初から楽をしないほうが良い。 #TOC

価値観

価値観を変えようと叫んでいるのだが、その前に「世の中は、すでに変わってしまって」いた。 経営に携わる者にとって、価値観とは「世の中に従属する」ものであるといえる。 世の中とは一般大衆であり庶民を意味する。 企業のほとんどの顧客は一般大衆であるのだから、お客様第一主義とは、その声(wants,needs)に従う(従属)ことであるということになる。 もし世の中に従属せずに経営を行うということならば、それも意思決定である。ただし、世の中に受け入れられないものを作った後には、それを販売し世の中に認められる活動を行なって企業存続を図らねばならないことは言うまでもない。 では、何でもかんでも従属すれば良いかというと、振り回されて倒産するのもよくない。 ここが「従属」の面倒なところである。 なんでも白黒つけろとか、意思決定は100対ゼロといった極端な思考では問題は解決できない。 例えば従属は7割で、自分の価値観は3割でというくらい白黒ではなくグレーゾーンというか、中道を行くような考え方は日本人が得意な思考方法だ。 価値観という言葉じたいが曖昧なイメージならば、こちらも対処方法が曖昧であっても構わない。 ただし主流は、お客様第一主義でいくというのが大事だとは思います。

経営者は特別優秀ではない

私の体験でいえば、学歴も無く、分社経営は16年やって清算。その後独立して16年間1回も赤字は無く、銀行からの評価も得ました。ここまで倒産しなかったのだから、そこそこ能力のある経営者だといってもいいでしょう。 その経験からいうと、経営者は特別優秀な存在ではないということが分かりました。偶然、経営者の家に生まれたからとか、経営者の気に入られたとか、運良く出世街道に乗ったという程度であって、何か特別な能力があったわけではありません。 ただ、経営者という立場に立って初めて経験する、自分の無能力さに呆れたり、資金繰りや社員との葛藤など様々な経験をする中で鍛えられたものは確かにあります。 だが、それを考えても、「誰が経営者になっても大差はない」と今は思います。 中小零細企業は儲かっていない会社が多いので継ぐものがいません。だから同族経営になるし、それはダメなことでもありません。あまり業績の良くない会社を継ぐ者には「決心覚悟」が必須のものです。ですから身内の者が経営者になるのは至極当然のことだと思います。  跡継ぎのことを考えて眠れぬ夜があったというのは、中小企業経営者は誰もが経験しています。 また、以前勤めていた会社でも役員が数名いましたが、今から思うと誰でも良かったような気がします。 専務も常務も副社長も相談役も、すべてが、ほぼ営業担当のようなものでした。たぶん専務と常務、副社長の役割は違うと思いますが・・。そうしたことは社員には知らされませんでした。 ですから、最近思うのは、部長でも役員でも、きちんと役割を明確にして、目標を一緒に決めていけば、案外

数字は正しく対比して初めて役立つ

二十代の頃勤めていた会社の経営会議は、目標対比、予定実績対比、前年対比といったものを使った資料が配られていた。だが、それらがほとんど役立たなかった。 まず、全ての項目について、計画、実績、差額、達成率などを出したので、「どれを見ていいのか分からない」。つまり、データ数が多すぎたのだ。 次に、それらのデータが出たからどうしろといわれても行動まで落とし込むことはできず、相変わらず「売上を上げる」ことくらいしかできなかった。 ◆ ■数字は右側に何を置くかで決まる 例えば先の「一人当たり粗利高」だが、 一人当たり粗利高の右側に次のような記号と数字を置くと俄然変わってくる。 700万円 ≧ 850万円(目標) (実績) この会社は一人当たり粗利高の平均目標値が、850万円で、これを超えれば良し。超えなければダメとなる。 粗利高の総額が目標を超えれば良い・・・のだが、もし人間を増やして粗利高が上昇したとすれば、一人当たり粗利高は横ばいや下降するかもしれない。だから総額と一人当たりで見なければならない。 そして、この数字(一人当たり粗利高)は、各社各様であって自分で設定すれば良い。 一方、賃金付加価値生産性も重要で、これが企業の正しい成長かどうかを測るモノサシとなっている。 いわゆる、粗利総額÷人件費で、これも 2.5(実績) ≧  2.9(目標) というように右側に目標値を置く。 このように、決算書の数字の右側に、とにかく計画を入れて、表計算ソフトなどで、何でもかんでも全部引き算をして、というのは案外役立たないものだ。 ここ! という肝心のツボが見えないし、押さえてないものだから手の打ち方

MGとTOCとRP(ラッカープラン)

MGで習ったのは、「みんなで、ニコニコ金儲け」だった。 MG誕生後の1980年代に登場し、日本には16年間封印されていたTOC理論(制約条件の理論)は、当初物語風の小説(The Goal)という形をとった。 小説の主人公アレックスは恩師ジョナの何回にもおよぶ質問に答えながら、やがて「工場の真の目的は、現在から将来に向かって、お金を生み出すことだ」と気づく。 私は、このGOALを読んで、「これは、MGと全く同じ思想だ」と感じた。 どちらも、キャッシュフロー経営であり、直接原価であり、実際的科学的経営であり、人間主義であった。 MGもTOCも拝金主義ではない。 上っ面だけを見て、全く別物に見えるのは当人の理解度が低いだけのことである。だから拝金主義を唱える人間ほど拝金主義の素養があるかもしれない。 まず、キャッシュに善悪は無い。 キャッシュを稼ぐことにも善悪は無い。 稼いだキャッシュを正しく使うか、悪用するかで評価が変わるだけのことだ。 働く人間の側から見れば、常に赤字で、給与も少なく遅配であったり、ボーナスなど雀の涙のような貧弱な会社に忠誠心を抱けというのは無理な相談である。 空論とは、志は立派でも、報酬が無いことを言う。 今朝も「働き方改革」が叫ばれている。 お客様主義は、もはや当然のことである。 そのうえで、 金儲けは、MGで経営と会計と戦略を学び、未来計画立案と結果の評価ができるようになった。 TOCで、無理なく短時間で成果を上げ続ける「仕組みの構築」が可能になった。 今度は、この2つの武器を使って、社員満足度向上という分野に突き進むの

右手に人、左手に科学

間違ってはいないが、人生の幼少期と青年期を切り取って比較しても、 生きるということから考えると、それだけではあまり役に立たない。 同様に経営も、ある瞬間のバランスシートを比較しただけでは役立たない。 生きることも経営も常に変化している流動体だから、分かったと言った瞬間の1秒後には別物に変化しているからである。未来は予測すらつかない。 でも、これまでの生き方を眺めてみれば、「ああ、良い人生になったなぁ」と遠景を眺めるように感じる。 良いことも悪いことも、楽しいことも苦しいことも、すべてひっくるめてだから正確とはいえないものの実感とはそうしたボンヤリとしたものだ。この計測できない曖昧な感覚は決して間違ってはいない。 経営も似たようなところがある。 ある瞬間の数値が良かったから良い経営なのかというと、そんなことはない。良いこともあり、悪いこともあるのが当たり前だ。一喜一憂では経営の良否は測定できない。 だいたい科学などは世の中の1割も解明していないのであるから、大事であっても全てではない。 人間が持つ感覚には遠く及ばない。 科学一辺倒ではいけない。 だが科学を馬鹿にしてもいけない。 と、それらを踏まえて。 経営という変化体の一瞬一瞬に翻弄されることなく、遠目で眺めて良い会社、楽しい会社となるには、リーダーの楽観的な強い心が全てを決定づけていく。 だからといって、軍国主義のような人を虐げ、心を踏みにじる強制力は不要だ。経営は戦争ではない。 欲しいのは、春の風のような清々しいリーダーシップ力だと私は思う。 そのリーダーシップ力を科学的に説明しろといっても難

■経営は速度である

TOCのレジュメの表紙に書いてあります。 速度とは、距離÷時間=速度 で表されますが、「速さ」と「速度」は異なります。 速度と言った場合には、(速度=velocityであり)方向性(ベクトル)が含まれます。 速さの場合には10kmを2時間で走って時速5Kmとなります。 ですから私が「経営は速さである」と言わず、「経営は速度」と言ったのは、「経営の方向性」があるよということでした。 (velocity)で気づいた方は、ゴールドラットの書籍。 ベロシティを思い出されたと思います。 さて、 方向性を持った距離とは何か? それは企業でいえば月間や年間の目標MQです。 そこがゴールだからです。 そしてMQはキャッシュMQです。 目的はキャッシュを生み続けること。 これが「ザ・ゴール」で言っていたことです。 そして「時間」とは何か? それは1年が365日、一日が24時間であり、 労働時間8時間ですから、まさに「制約条件」です。 つまり、 距離÷時間=速度とは、 目標(MQ)÷制約条件=速度となります。 目標MQ)が160で、時間が8時間ならば、 速度は、「時間あたり20稼ぐ」となります。 企業は与えられた時間(30日や365日)で、 目標とするMQを稼いでいくわけです。 ところが期限ギリギリになって慌ててMQ目標を 達成する学生症候群は危なっかしいのでダメです。 目標線に沿った綺麗な形で累積MQを上げていかなければなりません。 少しでも乖離したならば目標線に戻るように努力をし、思わず上回って達成が見えたならば

小さなものが大きなものを動かしている

■小さなものが大きなものを動かしている 胃に小さいポリープが出来ただけで大男ものたうちまわる。 虫歯一本で何もできなかったりする。 ビスが1本ないだけなのに製品が動かないばかりか、完成品にならない。 このように、ほんの小さなものが全てを動かしていたり、決定づけている例は多い。 ボトルネックも実はそうなのであって、最も弱い、生産能力のないものがシステム全体の生産量を決定づけている。 しかし単に小さいものであればというわけではない。 因果関係の元になるものは、小さい傾向があるとか、ほんのちょっとしたものである傾向がみられるということを言いたいのである。 だから根本要因は、普段は見過ごされやすいもの、見えにくいものだ・・・ともいえる。 「常識とは、それほどありふれたものではない」というGラット博士の言葉や、コロンブスの卵なども、私は同じことだろうと思う。 よく観察する、話を聞く、定期的に、現場に行く・・・ こういった行動は、誰もが目にしていながら気づいていないものを発見するために行っている。 「真実は見えづらいもの、小さいもの」だと言えるような気がする。 ■大きなものを見落としてしまうこともある 一方、私たちは、ど真ん中にあって、巨大なものを見逃してしまうのことがある。 部屋を掃除すると、周辺の隅は綺麗にしても、中心部分の掃除を見逃してしまうなどということはある。 小さなものだけに意識を向けると「木を見て森を見ず」ということはある。

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