移動平均(MAV)とは、例えば、売上を毎月グラフにしても上がったり下がったりしたのでは傾向が分からないので、それならば、12ヶ月を合計して12で割る(平均値)という具合に次々と計算をしていくことをいいます。 それでも季節変動が大きい場合には、24ヶ月平均や36ヶ月平均を使います。
これでグラフがこなれてくるので、右肩上がりなのか、右肩下がりなのかが見えるようになるわけです。
それは良いのですが、問題はどのデータでやるかです。
売上は当てにならないので、これを使っても役に立ちません。
そこで効果のある順番は以下のようになります。
売上(PQ)<粗利益(MQ) or 数量(Q) <キャッシュフロー(CF)
もう少し詳しく言えば、
PL(損益計算書)<BS(貸借対照表)<CF(キャッシュG)
こうなります。
<キャッシュが命>
企業は赤字でもキャッシュがあれば倒産しません。 逆に通信簿が黒字でもキャッシュが無ければ倒産します。 ですから貸借対照表(BS)を見る眼は大事です。
ですが、それよりもキャッシュ・フローのほうが大事なので、移動平均グラフもキャッシュフローで使ったほうが上等です。
そこで、CG(キャッシュ利益)の簡易計算を使って、毎週データを蓄積、それをグラフにしていくことで、より実際的な経営判断が可能になります。
当社では毎週月曜日にクラウド上にあるデータにキャッシュGの移動平均データとグラフが掲載されています。 もう360週以上になりました。 このグラフを見て、逆算をすると損益計算書(PL)が分かるので、普段はPLは見ません。BSも見なくても良いようになります。月一度見る程度です。 それが、本当のキャッシュ・フロー経営です。