「粗」と書くとお粗末な感じがするが、通産省の工業統計表の付加価値には現在2種類ある。
1つは「粗付加価値」であり、昭和31年以前は粗付加価値1種類であった。粗付加価値とは付加価値に減価償却費が入っている。
一方、昭和32年以後、粗付加価値から減価償却費を差し引いたものを付加価値とよぶ形になった。
つまり、MQは減価償却費(F5)を含む 粗付加価値であり、
付加価値はMQ-F5であるということになる。
ラッカープランにおいても、付加価値の定義は重要であるし、それ以前に変動費(VQ)の定義が重要になる。
間違っても減価償却費(F5)は変動費(VQ)に混入させてはならない。
そのようにすると、MQ会計もおかしくなるが、ラッカー標準からも逸脱するということは、正しい成果配分も不可能になるということである。
しかし、いま時、粗付加価値なる用語は誰も使わないだろうから、粗利益でも限界利益でも粗利でも構わない。
ようはMQであれば良い。