• 清水信博

労働分配率と企業分配率

人件費÷付加価値(F1/MQ)=労働分配率

  この労働分配率は誰もが知っている有名な率である。 労働分配率は別名、社員分配率ともいう。 


一方、 (人件費以外の固定費+経常利益)÷付加価値= (F2+F3+F4+F5+G)/MQ これが企業分配率であることを知っている人は少ない。


【事例研究】

F1=40 , F2=30 , F3=10 , F4=10 , F5=10 G=40 MQ=F1+F2+F3+F4+F5+G=140


この例題を解いてみよう。 ①労働分配率=F1/MQ=40/140=29% ②企業分配率=(F2+F3+F4+F5+G)/MQ=100/140=71% ③経営安全率=G/MQ=40/140=29% ④人件費以外の固定費(F2+F3+F4+F5)/MQ=60/140=43% ⑤損益分岐点比率=F/MQ=100/140=71%(A)


①と②を合計すれば100%になる。

そこで次のように考えることができる。

企業分配率に目標利益は含まれているのだから、目標利益(G)は社員に分配してはならないことになる。それはあくまでも企業が受け取るものになるからである。


一方、目標利益がマイナスであった場合はどうなるか? 計算上でいえば社員と会社とで痛み分けをすることになる。 つまり固定費に目標利益を加算した「目標付加価値に届かなかった」わけであるから、両者ともに決められた分配率により受け取るということになる。


だが、生活する糧としての給与を削られるのは厳しい。 そこで赤字の場合は、人件費(F1)は下げず損失の大半を企業が受け持つということが多く行われているであろう。

この損失の責任は経営者にあるというのは著名なコンサルタントや経営学者が言っているとおりである。

しかしながら未来は不確定であるがゆえに思わぬ損失が発生することもある。そのような場合には数年かけて両者ともに正しい分配を受けられるように付加価値の増大を目指すことになる。


労使ともに繁栄の道を進んで行こうとする時に、単なる損益計算だけでなく、その中にある意味合いなども共有することによって共に付加価値生産性向上を目指すという態度が大事ではないかと思う。

6回の閲覧

最新記事

すべて表示

経営を知る

いち社員が経営を身につけようとするとき 未知の体験を何度も何度もこなし 多くの時間を費やさなければならない とするならば 彼は嵐の暗黒の海に向かって船出する 気分になるだろう。 たとえそれが事実であるとしても 少し波は荒いが それは晴れた大海原への旅路である と思ってほしい。   そしてこの地上の ありとあらゆるものが すでに見つけ出されてしまったという 一抹の寂しさを抱く必要はない。 私達の眼

給料の○倍稼ぐ

私は生涯現役という言葉を、「給料の3倍稼ぐ」と置き換えています。頂いた報酬の3倍は付加価値を生み出していくと言い換えてもいいでしょう。 大きな組織になると間接人員や管理者が増えて、アナグマ社長もそうですが、稼ぐことを忘れて給料だけもらうという人が増えます。その結果、企業の生産性は大きく低下し、常に人が足りないといっては、さらなる悪化に拍車をかけたりします。 当社のようなマイクロ企業の場合には全てが

真の生産性向上

3人でやっている仕事を5人でやってはいけない。 人が増えると逆効率となることがある。 3人でやっていることを、2人で楽々と7割の時間でこなすこと。 それが正しい「仕組みづくり」である。 私は印刷会社の作業改革でわずか数ヶ月で生産性を10倍にした。 その論文は日本印刷技術協会に応募して賞をいただいた。 ここには、いくつかのヒントがある。 まず全工程を追跡調査したときに、何度も何度も同じ作業やチェック

★​旧SP研のHPはこちらから。

株式会社ソフトパワー研究所

〒950-0921

新潟県新潟市中央区京王1-20-5

TEL:025-287-0535

FAX:025-287-1214

Copyright © 株式会社 ソフトパワー研究所 All Rights Reserved.